めくるめくメルク丸

ゲーム/哲学/人生

「長い体調不良を経て、ブログを再開します(2025年上半期の近況)」

ごあいさつに代えて

ごぶさたしています(あるいは、はじめまして)。ライター/ゲーム翻訳者をしているラブムー(Itsuki Horiuchi)です。
私事で恐縮ですが、2年ぶりにここでブログを再開しようと思います。内容は、日々の仕事(おもに翻訳)とゲームのこと、ちょっとした身辺雑記・エッセイ(のようなもの)になる予定です。

以前、カクヨムで作業日記のようなものを綴っていたのですが(ご興味ある方は遡って読んでやってください)、多忙やら体調不良やらで中断していました。カクヨムで日記を書く人はあまり多くない印象ですが、個人的に性に合っていたのは下記の3点でした。

1 画像やWebリンクを「貼れない」
2 縦書きで表示できる
3 気楽(ほぼ読まれないので)

それで今回もカクヨムで続きを書くことを考えたのですが、はてなブログのPro期限が残っていることと、今後Codocで記事の有料販売を予定していることもあって、久しぶりにこちらに戻ることにしました。
これまでラブムーの雑文を読んでくださっていた方は引き続き、はじめましての方は、よろしければブクマや「読者になる」などでご登録していただけると僥倖にあります。

まったき不調でした(今も……)

近況報告を少々。
2025年上半期は、自分なりになかなか辛い状況下におりました(現在も片足突っ込んでいるのですが……)。
具体的には、鬱と群発性頭痛の併発です。
鬱の方はいったん脇に置きますが、群発性頭痛がどのような症状か簡潔に書くと、毎日吐き気を伴うほど強い頭痛に数回襲われ、食欲不振のため体重がどしどし落ち(この4ヶ月で10キロ近く落ちました)、長時間人と会話したり、連続して仕事をすることが困難な状態でした。

この群発性頭痛は10年以上前から不発弾のように抱えていたのですが、昨年までは数年にいっぺん発症することがある程度で、鬱と併発したのは今回が初めてでした。

一昨年、群発性頭痛と鬱をメディアで開示したサカナクション・山口一郎氏が「ウーバーイーツで注文した食料を玄関ドア前に取りに行けず、そのままダメにしてしまった」「返却する食器を玄関ドアに運ぶことも、ゴミ出しも困難だった」といったエピソードを述懐しているのを読んで、「歩けるなら、さすがに大げさなのでは……」などと訝しがっていました(すみません)。しかし今年、自分も初めて併発して、「こういうことかあああああ」と得心することになりました(涙)。

「ゲームとゲームにまつわる仕事」に救われた

群発性頭痛や鬱で、仕事が一切できなくなってしまう人は多いようです。自分もかなり危惧していたのですが、やりがいのある翻訳仕事を昨年からいくつか頂いており(本当にありがたいことです)、それがとても大きな支えになりました。

それらが自分の大好きなジャンルである「ゲーム」「翻訳」「書く」にまつわる仕事であり、ゲーム機とPCがあれば所謂「フルリモート」でやれる仕事内容であること、そして理解ある関係者様方のおかげで、どうにか働けております。

ただ、もしこれがゲームと無関係な仕事だったら、あるいは通勤や対面のやり取りが前提となる仕事だったら、にっちもさっちもいかなくなっていたことでしょう。

その意味で、この半年間は、自分はゲームと翻訳にまつわる在宅仕事以外は(少なくとも今は)できないという事実が明瞭になった期間でもありました。

また、自分は人と交流したり、書くことが基本的には好きな性分のはずなのですが、上半期は不調と多忙に挟まれていたせいか、長い記事を書いたり、人と話したりする気がほとんど起きませんでした(正直、これにはずいぶん戸惑いました)。

ゲーム記事の方も今年は先月4Gamerで担当したレビュー1本に留まっています(内容的にはかなり気に入っています。本作は素晴らしいので、ぜひ読んでプレイしてみてください)。

快復期へ……?

梅雨期に入り、鬱も群発性頭痛も、ようやく緩解が感じられています。投薬の効果もあるかと思いますが、今年時間を見つけてプレイしていたゲームたち(上記の『プロミス・マスコットエージェンシー』『エルデンリング』『Blue Prince』など)の助けもかなり大きかったと思います。ある種のゲームが、メンタルヘルスに効果があることを今年は「自分ごと」として痛感しました(以前のような長時間のプレイはまだ困難ですが)。

ともあれ、この半年間、自分が断続的に何かしら記していないと「生きた心地がしない」ことをひしひし感じたので、再開したこのブログを、批評や創作、自己開示のための足がかりにできればと思います。

今後もここでゲームのことや日々のことなど、気負わずにしたためていく所存ですので、『めくるめくメルク丸』(なんでこのタイトルにしたんだっけ笑)を何卒よろしくお願いいたします。

ラブムーのポートフォリオなるもの(よろしくです)

ラブムー(Itsuki Horiuchi)


東京生まれ。國學院大學英米文学部教授・翻訳家の山西治男氏に師事。卒業論文は「古典恋愛論の系譜(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』からロラン・バルト『恋愛のディスクール』まで)」。徳間書店インターメディア勤務(『ポケットモンスター』攻略本などの編集、Nintendo Dream記事執筆など)を経て、『cafe flowers』『名曲喫茶月草』を営む(2021年に閉店)。

IGN Japan、4Gamer、リアルサウンドテックなどのWebメディアに記事を寄稿。2021年・初詩集『月草夜想詩集』を350部限定刊行・完売(2025年に第2版&Kindle版リリース予定)。架け橋ゲームズのサポートで『CLeM』(PC/Nintendo Switch)、イタリアのビジュアルノベル『Milky Way Prince-The Vampire Star』『Mediterranea Inferno』(PC)『Butterfly Soup2』などを翻訳。ポップカルチャーと酒をこよなく愛する。
X(旧Twitter)https://x.com/Lovemooooooo
bluesky(メインSNS)https://bsky.app/profile/lovemoon.bsky.social

ゲーム記事(オススメ記事は冒頭に◎)

IGN Japan https://jp.ign.com/

『マリオカート ワールド』が発売当初に思ったよりもずっと革新的な作品である理由

ノスタルジーと今、生と死を融解させる『なつもん! 20世紀の夏休み』——2023年を振り返る個人GOTY

恋愛、クィア、コロナ禍と向き合うこと——『ミルキーウェイ・プリンス』『メディテラネア・インフェルノ』クリエイターインタビュー

ファミレスを享受せよ - レビュー

パラノマサイト FILE23 本所七不思議 - レビュー「少年ジャンプ」的ノリと古き良きミステリー感の融合

A Space for the Unbound 心に咲く花 - レビュー ノスタルジックなSFジュブナイルに潜む、死の影

2022年を振り返る個人GOTY:ラブムー 「ゲーム」という名の……

Somerville - レビュー『INSIDE』クリエイターの新作が映し出す「崩壊後の世界」とは?

ゲームファンと映画ファン、どちらにも触れてほしい『Immortality』のすごさを紐解く――“見えないもの”を示現させる「装置」とは?

フルモーションビデオとテキストは混ざり合うのか?『春ゆきてレトロチカ』の複雑妙味をテイスティングする

『Nintendo Switch Sports』が楽しみで楽しみで、少し不安な理由


Real Sound Tech  https://realsound.jp/tech

「占い」を主軸にした対話型ADV 選択が運命を動かす『The Cosmic Wheel Sisterhood』の画期性に迫る

海外ビジュアルノベルの現在地とは? 話題作『メディテラネア・インフェルノ』作者EYEGUYSインタビュー

シガー・ロスの音楽とともに「どこでもない」場所へ 『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』が示した“守る意思”

不可思議で不穏、そして圧倒的に新しい――『Lorelei and the Laser Eyes』が切り開く、現代のナラティブ体験

新型Joy-Con充電スタンド発売から予測する、Switch後継機のコンセプト さらなる移植・リメイクを可能にする形状に?


4Gamer https://www.4gamer.net/

[レビュー]さびれたラブホから変革を起こせ! 「プロミス・マスコットエージェンシー」は英国産・九州風味のヴェイパーウェイヴだ

2024年,個人的クィアゲーム大賞。LGBTQ+もそうでない人も楽しめるイカしたクィアゲームたちを,勝手に表彰します

[レビュー]何度でも出会い直し,世界の裂け目に飛び込んでいく。「Slay the Princess」は“ループものの新境地”だ

[レビュー]存在と存在が結びつくことによる解放。百合ファンもノベルゲームファンも,今すぐ「岩倉アリア」に触れるべき

新たなナラティブを切り開いた,ミステリーADVの真骨頂。「Lorelei and the Laser Eyes」が最高だったので紹介させてくれ

ゲーム翻訳最前線:第1回はラブムーさんと「メディテラネア・インフェルノ」。このフレーズ,あなたならどう訳す?

2023年,個人的クィアゲーム大賞。「クィア」の意味を知っていても知らなくても,年末年始にプレイしてほしい9本

note https://note.com/piw

『ダレカレ』(Steam/Switch)〜ゲームにおける「優しさと暴力性」


ゲーム翻訳

映画・音楽記事

自己と皮膚〜ずっと真夜中でいいのに。『沈香学』最高(再考)文

映画『寝ても覚めても』を再び観てわかった「ふたり」の真相(telling,)

映画『ドライブ・マイ・カー』論考——すべては「主人公の夢」だったのか?(IGN Japan)

詩作

・「月草夜想詩集」自費出版(350部限定・完売)※第2版/Kindle版準備中

「浴室」ユリイカ 2021年9月号 今月の詩(選者・和合亮一)

配信コンピレーションアルバム(選曲・ライナーノーツ)

・『カラヤン!カラヤン!カラヤン!』(ワーナー・クラシック)

インタビュイー(インタビューを受けた記事)

国立本店【喫茶クニタチ】第四回/名曲喫茶 月草 tsuki-kusa

「生まれ育った国立市で安寧の時間をつくる」 名曲喫茶月草 店主 堀内愛月さん | エイミーズトーク

一番好きなゲームを語る「パックランド」(林與五右衛門(よごえむ)/Hayashi Junpeiさんのnote)

お仕事(記事執筆・ゲーム翻訳)のご依頼・ご質問などは、lovemoondelic@gmail.comまで宜しくお願いいたします。

改めて自己紹介させてください(ラブムー)

こんにちは。いきなり&今更なのですが、改めての自己紹介みたいなことをさせて頂きたく思います。
当ブログもけっこう長くやってきたのですが、始めたばかりの頃とは趣味嗜好、仕事、更新頻度、風貌など(笑)だいぶ変わっているので、最近SNSなどで知ってもらった方、知りあった方に、自分がどういう者なのかを改めて書かせてもらおうと思った次第です。

愛月 ラブムーと申します。
「愛月(いつき)」は実名なので、そちらで呼んでもらっても全然かまわないのですが、このブログやTwitterなどゲーム関連では「ラブムー」という名義で活動しています。

ちなみになんでラブムーかと言えば、名前がラブでムーンだからです。ラブデリックという会社が開発したメタRPGゲーム『moon』はオールタイム・ベスト級に大好きですが、それはたまたまであります。

ちなみになんで"ラブムーン"じゃなくて、ラブムーなのかと言うと……深い意味はありません。その方が親しみやすいかも……という(雑誌『ムー』は関係ありません)。

ビデオゲームは幼少期(5歳くらい)から大好きで、「オール・タイム・ベストゲーム10選+10選」をこちらに書いています(かなり長いですが……ぜひ!)。

東京都・渋谷にある國學院大學というやや固めの私立大学で、米文学・仏哲学を専攻しました。卒業論文は「恋愛論の系譜」。現在、ゲーム翻訳をしたり、Webメディア『IGN Japan』でゲーム/映画に関する記事を寄稿しています。創作小説、詩を書きます。2021年に初詩集『月草夜想詩集』を350部出版・販売しました(2024年、Kindle版リリース予定)。また遠い昔ですが、3年ばかり出版社で働いていました(任天堂系のゲーム雑誌や攻略本の編集をしていました)。

ゲーム翻訳

ゲーム翻訳デビューは昨年(2022年)の夏で、大好きなパブリッシャーサポート会社さんから京都Bitsummitに出品されたインディーゲーム『Soup Raiders』を翻訳する機会を頂き、そこからゲーム翻訳者としての道が開けた感じです。

現在、『Milky Way Prince』というBL鬱ノベルゲーム(素晴らしい作品です)新訳版と『Butterfly Soup2』(こちらも)の翻訳を手がけています。どちらも順当に行けば年内にプレイして頂けるかと……ぜひご期待ください。

幼少期からクラシック音楽と喫茶店が好きだったこともあり、2012年〜2020年まで、東京都・国立市でクラシック喫茶『名曲喫茶 月草』を営んでいました。そのご縁で、ヘルベルト・フォン・カラヤンのベストアルバム『カラヤン!カラヤン!カラヤン』(ワーナー)を監修・選曲させていただきました。

いくつかの音楽イベントにオーガナイザー/DJとして関わりました。リアルで人が集まれる場所「飲食店」は自分にとって大切な存在なので、これからもカルチャー・飲食を通じた「場」には何らかの形で関わり続けていきたいです。

本・映画・音楽

とりあえず、今月読んでいた(読んでいる)本を10冊。

●『おかえりアリス』(押見修造)

●『布団の中から蜂起せよ』(高島鈴)

●『ピエール瀧の23区23時』

●『言葉の展望台』三木那由他

●『街と不確かな壁』(村上春樹)

●『精神医療のゆらぎとひらめき』(横田泉)

●『ドグラ・マグラ(再読)』(夢野久作)

●『万事快調〈オール・グリーンズ〉』波木銅

●『スピッツ論』(伏見瞬)

●『ゲーテ詩集(再読)』(高橋健二訳)

映画の方は最近ほとんど見れていないので、オールタイム・ベスト15本(では足りないけど……)。

●『インランド・エンパイア』デヴィッド・リンチ

●『ふたりのベロニカ』クシュシュトフ・ケシェロフスキ

●『ビフォア・サンセット』リチャード・リンクレイター

●『雨月物語』溝口健二

●『ツィゴイネルワイゼン』鈴木清順

●『ママと娼婦』ジャン・ユスターシュ

●『パンチドランク・ラブ』ポール・トーマス・アンダーソン

●『魂のジュリエッタ』フェディリコ・フェリーニ

●『緑の光線』エリック・ロメール

●『男と女』クロード・ルルーシュ

●『E.T.』スティーブン・スピルバーグ

●『裏窓』アルフレッド・ヒッチコック

●『去年、マリエンバートで』アラン・レネ

●『風立ちぬ』宮崎駿

●『ノスタルジア』アンドレイ・タルコフスキー

●『霧の中のハリネズミ』ユーリ・ノルシュテイン

音楽オールタイムベストは……こっちはあまりに難しいので、また別の機会に。
ちなみに昨年末はインドネシアのNIKIというアーティストの『Nicole』というアルバムばかり聴いていたので、こんなnoteを書きました。

昨年末に編んだ2022年ベストトラックプレイリストも貼っておきます。

好きなものは、ざっくり、お酒、コーヒー、猫、文学、そしてゲームです。
そんな感じの自分ですが、よろしければ気軽にお声がけください。ふつつか者ですが、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

愛月 ラブムー 2023.5.2