ゲエムと微笑

微笑もてゲエム為す

ブレワイの終焉(私の場合)

今朝、ゼルダブレワイをプレイ中。とある祠の中で、私はこのゲームから降りることを決意した。いや、これまでの経緯を考えると、「決意することができた」と言うべきかもしれない。

何が起こったのか?

手っ取り早く言うと、「詰まった」。と言っても、謎解きに詰まったわけではない。重たい石球が扉に詰まった時、僕は世間から「大傑作」と賞賛されているこのゲームを進める気力が消え失せてしまったのだ。

 

ことの顛末を簡単に説明させてください。

 

祠の名前は忘れた。それまで訪れた祠と比べると比較的広い祠だった。いつものようにあまり気乗りしないまま進めていくと、転がってくる石球を(スイッチに乗ることによって)床を動かし、テコの原理(と言うべきか)で弾くことを要請される場面があった。

ゼルダ不器用なので、なかなか石球がテコの床に乗る寸前にスイッチに乗れない。これをシーソー状の床をビタロックで固定している数十秒の間に行わなければならない。ブレワイをプレイしているほとんどの人にとってはごく簡単な動作かもしれないが、私はこんなことでけっこう苛々してしまう。

それでもしばらく根気強く続けていると、ビタロックで止めたシーソー床に向かって、弾かれた巨大な石球が、ごろん……ごろん……と力なく転がっていった。そして、石球はその先にある石扉をぎぃ……と半端に押し開けた。謎が解かれたことを示唆するお馴染みの効果音が高らかに鳴り響いた。

が、石球は扉の片側に依然留まったままだ。先に進めない。扉と石球の僅かな隙間に身を潜り込ませることはできない。石球に登ることも破壊することも動かすこともできない。新しい石球をぶっつけて破壊することもできない。できない三昧である。

こりゃ、詰まったな。

できることは、床下に広がっている巨大な深遠の闇に向かって身を投げることくらいだろう。
しばしの空しい努力と逡巡の後、仕掛けが「初期状態」に戻ることを期待してリンクこと私は闇に向かって身を投げた。
が、ハートを1つ失って同じ部屋に戻っても、石球は扉の片側に留まったままだ。(予想していたことではあったが。)

と、なると? 数回身投げして「ゲームオーバー」。それしかあるまい。
中断し、カートリッジをSWITCH本体から引き抜くことを考えた。今思うと、石球が扉の片側に詰まったその瞬間に、私はこのゲームを止めることを決意したのだろう。が、その冴えない祠の中で、それなりに長時間をともにしたこのゲームとお別れすることは私のささやかな主義に反した。

私は嫌々ながら数度身投げし、祠の出発点に戻った。そして再び件の部屋まで進み、石球を今度は勢い良く弾いて、重い扉を押し開けた。その先の仕掛けを解き、導師から克服の証を受け取り、暗く湿気の多い祠から出た。

 

野生の息吹が漂う草原には、灰色の毛をなびかせたホワブル(私の愛馬)が待っていた。私はホワブルにまたがると、手綱を握り、朝の眩い光の中を颯爽と駆け出した。ブレワイと保険証を肩かけの革袋に突っこみ、隣町のGEOに向かって……。